個別指導塾の特徴とメリット・デメリット

個別指導の特徴2

これから学習塾に通おうとしている人の中には、個別指導塾という選択肢を考えている人もいると思います。

しかし、個別指導塾の特徴やメリット・デメリットを正確に理解して塾選びをしている人は少ないです。なぜなら、間違ったものも含めて個別指導塾に関する情報がネット上にたくさんあふれているからです。

このページでは、個別指導塾が一体どんなところなのか、どんなメリット・デメリットがあるのかについて整理していきます。

個別指導塾とは

まず、個別指導塾とは先生1人当たりの生徒数が集団塾と比べて少ない塾のことを指します。それぞれの塾のシステムにもよりますが、通常は先生1人に対して1~3人程度の生徒がつきます。

また、個別指導塾は集団塾と比べて、大手のフランチャイズや個人で独立して経営している塾などが多いです。そのため、集団塾よりも個別指導塾の方が多種多様であるといえます。

しかし、それぞれの塾のスタイルが違っていても、個別指導塾ならではの特徴とそれによるメリット・デメリットは共通しています。以下に、個別指導塾の特徴とメリット・デメリットを見ていきましょう。

個別指導塾の4つの特徴とメリット・デメリット

先生1人あたりの生徒数が少ない

個別指導塾の最大の特徴は、「個別指導」と名前にある通り、先生1人あたりの生徒数が少ない点です。生徒の人数が少ないと先生は、生徒が問題を解いたり、理解したりするときの生徒の思考回路を観察できます。

そのため、集団塾の授業よりも先生がその生徒に合った効果的な指導をできるメリットがあります。

たとえば、私がかつて個別指導塾で高校生に英文法を教えていた際に、学校の授業で「関係詞」をまったく理解できなかった生徒たちがいました。

私は個別指導塾で彼らに「関係詞」の問題を解かせたとき、彼らが学校の授業で「関係詞」を理解できなかった理由がすぐにわかりました。

なぜなら、彼らに問題をどのように解いたかを説明させると、英語の基礎である主語や目的語を理解できていないと分かったのです。そのため、中学校で習う関係代名詞の主格と目的格の違いから説明し、主語や目的語について理解させる必要がありました。

最終的に、彼らがつまづいているところまで戻って指導したおかげで、彼らは「関係詞」を学校の友達に教えられるほどになりました。

このように、先生1人あたりの生徒数が少なければ、生徒1人1人に合った指導ができるため、その生徒にとってより有益な指導ができるのです。

一方で、先生1人あたりの生徒が少ないため、個別指導塾では競い合える友達を得られにくいデメリットがあります。個別指導塾では、周りに同学年の生徒や同学力の生徒がいたとしても、生徒同士の交流が少ないため、塾の友達ができにくいのです。

塾の友達ができないと、友達とテストの点数で競争したり、自分の勉強方法を他人と比べたりできません。また、塾に友達はいらないと考えている人であっても、周りに頑張っている人が大勢いた方が、自分に妥協せずに勉強しやすくなります。

実際、私がかつて働いていた予備校では、塾で知り合った生徒同士で勉強法について話したり、模試の点数を見せ合ったりしている姿をよく見かけました。

しかし、個別指導塾で働いていたときには、生徒は授業を受け終わったらすぐ帰ってしまうのが当たり前でした。

残念ながら、塾の友達と、授業後に勉強の話をしている生徒はほとんどいなかったのです。さらに、自習室で勉強しようとする生徒も少数で、予備校の自習室のような緊張感もありませんでした。

以上のように、個別指導塾には先生1人あたりの生徒数が少ないという特徴があります。そのため、生徒1人1人の理解度を見て指導できるメリットがある一方、競い合える友達を作りにくいデメリットがあるのです。

生徒のすぐ近くで先生が指導できる

個別指導塾では集団塾の授業の形式とは違って、生徒の隣で先生が教えてくれます。先生が近くにいると、生徒と先生の会話が自然と増えて、塾が生徒にとってより来やすい環境になるメリットがあります。

先生との会話が増えることによって、生徒の中で先生に対する親近感が出てくるため、塾がより身近な存在になりやすいのです。

一方、先生が身近にいることによって、無駄話が多くなり、ダラダラとした雰囲気になりやすいデメリットがあります。先生と生徒の仲が良くなると、ちょっとしたことから話が脱線して、授業に緊張感がなくなってしまうのです。

このような、生徒が塾に来やすくなるメリットと授業がダラダラとしてしまうデメリットは、実は表裏一体の関係にあります。

実際、私が働いていた個別指導塾では、「塾が好き」という生徒が多く、塾が嫌で塾に来なくなる生徒はいませんでした。しかし、塾が好きだと言っている生徒ほど授業の緊張感がなく、成績も上がっていませんでした。

個別指導塾では生徒のすぐ隣で先生が教えることから、塾に来やすくなる一方で授業の雰囲気に悪影響が出てしまう可能性があるのです。

先生の人数が多い

個別指導塾では生徒個人に先生がつくので、集団塾と比べて多くの先生が個別指導塾に在籍しています。そのため、部活や家の用事で授業を休んだとしても、他の先生が授業の振替に対応しやすいメリットがあります。

集団塾では授業を休む際は振替がしづらく、そのタイミングで授業についていけなくなりがちです。特に、部活などで塾の授業を休むことが多くなりそうな場合、授業の振替がしやすい個別指導塾の方が通いやすいです。

一方で、デメリットとして個別指導塾のほとんどの先生は学生であることが挙げられます。社会人と比べて学生の先生だと、学習塾での指導に熱意を持っていなかったり、先生としての責任感がなかったりすることがあります。

実際、私がかつて働いていた個別指導塾の生徒の中で、前に通っていた個別指導塾を学生の先生の指導が悪いために転塾してきた生徒がいました。

その生徒の話では、その学生の先生は文系の先生で、数学の授業で先生が間違ったことを教えていたことが多々あったそうです。さらに、分からないところを質問しようとしても、その先生はバイトの時間外だと教えてくれないようでした。

もちろん、個別指導塾にはアルバイトの学生で、能力や指導力が優秀で、何年も塾で教えていたんじゃないかと錯覚するような先生もいます。

しかし、個別指導塾ではアルバイトの先生が学生であることが多いために、先生の当たりハズレが大きいのが現状です。

このように、個別指導塾には先生の数が多いので、授業の振替には対応しやすいですが、学生の先生が多いため、先生の指導力が不十分な場合があります。

授業の内容を生徒に合わせられる

個別指導塾と集団塾の授業の大きな違いとして生徒の人数以外に、授業の内容を生徒に合わせられる特徴があります。生徒の分からないところや、苦手なところがあれば、先生は授業で徹底的に教えられるのです。

特に学校の定期テストの前には、テスト範囲の分からないところやテストに出そうなところを教えてもらえます。

実際、かつて働いていた個別指導塾では、入塾した生徒の多くが、入塾前と比べて定期テストの点数が上がっていました。成績の上がり幅には個人差はありますが、少なくとも入塾して定期テストの点数が下がった人はほとんどいなかったです。

その個別指導塾では、テスト2週間前の授業からテスト範囲のできないところや、よく出題されるところを念入りに指導していました。

入塾前のときにはテスト勉強を自分一人でやっていた生徒がほとんどだったので、そういった指導を受けることですぐに点数が伸びたのです。

このように、授業の内容を生徒の理解度に合わせて変えることは、個別指導塾ならではのメリットになります。

しかし、授業の内容を生徒の理解度に合わせていくと、授業の進度が必然的に遅くなります。そのため、第一志望校合格などの最終目標に到達できなくなる可能性があるのです。

例えば、受験生を指導すると、ほとんどの生徒の場合、受験が近くなるにつれて授業のペースが早くなっていきます。

なぜなら、最初の方の授業では、時間に余裕があるように感じるため、先生はつい時間をかけて教えてしまうからです。そして、授業が進むにつれて時間がなくなっていき、要点だけを押さえるような授業になってしまうのです。

以上のように、個別指導塾の授業では生徒に合わせて授業内容を変えられるため、定期テスト対策には向いています。その一方で、受験などの最終的なゴールに間に合わなくなる可能性があります。

 

ここまでが、個別指導塾の4つの特徴とメリット・デメリットになります。以下に個別指導塾の特徴とメリット・デメリットをまとめてみました。

個別指導塾の特徴

  • 先生1人あたりの生徒数が少ない
  • 生徒のすぐ近くで先生が指導できる
  • 先生の数が多い
  • 授業の内容を生徒に合わせられる

個別指導塾のメリット

  • 生徒1人1人の分からないところから指導できる
  • 生徒が塾に来やすい環境
  • 授業の振替に対応しやすい
  • 定期テスト対策に向いている

個別指導塾のデメリット

  • 競い合える友達が少ない
  • 授業に緊張感がなくなる
  • 先生はアルバイトの学生が多い
  • 授業の進度が遅れやすい

上にまとめたように、個別指導塾には個別指導だからこその特徴とメリット・デメリットがあります。学習塾に求めていることが、個別指導塾にあるかを判断して、失敗しない塾選びをしていきましょう。

受験勉強を始めようと思って、塾・予備校を調べてみてもどこの塾が自分に合っているのかって分からないですよね?

実は、大学受験で第一志望校に合格するためには、どこの塾・予備校に通うかはそこまで重要ではありません。

というのも、100%合格させてくれる塾・予備校などこの世に存在しないからです。

むしろ、その塾・予備校の授業やシステム、スタッフを使ってどれだけ質の高い学習習慣を身に付けられるかに合格はかかっています。

私は、過去に大学受験の塾・予備校2社で、生徒に指導を行ってきました。その中で、志望校に合格した生徒は皆例外なく、塾・予備校を使い倒すことで、質の高い学習習慣を身につけている人達でした。

彼らは、塾の自習室に毎日通ったり、分からないところを徹底的に講師に質問したりするなど、塾の費用以上に塾に価値を見出していたのです。

ただ、これは塾・予備校にそういった質の高い学習習慣を身につけられる環境があってこその話になります。

第一志望の大学に合格するためにも、まずはどの塾・予備校でどんな授業、どんなサービスを行っているのかを知ることは重要です。それを頭に入れた上で、ここでなら質の高い学習習慣を身につけられると思える、自分に合った塾を選びましょう。