映像授業のメリット・デメリット

映像授業 メリットデメリット

大手塾でよく映像授業を売りにしているところがありますが、映像を見ているだけで学力がつくのか疑問に思う人もいると思います。また、映像授業にはどんなメリット・デメリットがあるのかはっきりしない人もいるはずです。このページでは、映像授業とはいったいどんなものなのか、そのメリット・デメリットについて紹介していきます。

映像授業とは

そもそも映像授業とは、集団形式でやっている授業の動画をとって、その映像を見ながら受ける授業のことを指します。

塾によっては映像授業のためのスタジオを設立して、そこで授業の動画をとり、映像授業を配信している塾もあるほどです。普通のライブで受ける授業とは違って、授業が映像のため授業を一時停止したり、巻き戻したりできる特徴があります。

また、高校受験よりも大学受験の大手塾で活発に使われている傾向があります。この理由は、中学の勉強よりも高校の勉強の方が難しいため、教えられる講師の人数が単純に少なくなるからです。映像授業を使うことで、有能な塾講師がライブの授業では教えきれないほどの大人数に教えることができるのです。

それでは、映像授業にはいったいどんなメリット・デメリットがあるのかを以下に詳しく見ていきましょう。

映像授業のメリット

授業を受ける時間が自由

映像授業は映像を見て授業を受けるものなので、自分の好きなときに授業を受けられるメリットがあります。

ライブの授業では、塾が決めた時間割にそって授業を受けなければいけませんが、映像授業にはそういった縛りがありません。そのため、授業の振替もライブの授業にくらべて簡単に行うことができます。

また、塾によっては家のパソコンやタブレット端末から見ることもできるため、家にいながら授業を受けることができるのです。

たとえば、ライブの授業の場合、授業の開始時間までに塾に来られず、次の授業の開始時間まで待たなければいけない生徒がいます。そういった生徒は、あと少し早く塾に来られていたら授業に間に合うものの、結局次のコマまで待たなければいけません。

しかし、映像授業であれば時間を合わせる必要はないので、塾に来てすぐに授業を受けることができます。そのため、部活などで授業の振替が多くなりそうな人は、映像授業であれば授業を振替えるときに自分の予定と合わせやすいです。

さらに、家で映像授業が受けられる塾であれば、最悪塾に行けなくても、授業の振替を家でうけることができます。

このように、授業を自由な時間に受けられるのは、映像授業ならではの特徴です。ライブの授業を行っている塾では、決して映像授業のように好きなときに授業を受けることはできません。

講師のレベルが高い

映像授業のメリットとして、ライブの授業を行っている講師よりも映像授業を行う講師の実力の方が高いことが挙げられます。

映像授業はライブの授業よりも多くの生徒に影響を与えることができ、映像授業を行う講師の給料は普通よりも高くなります。こういった理由から、映像授業の講師には必然的に実力のある講師しかいません。

たとえば、映像授業を主体にしているある大手予備校では、他の大手予備校の人気講師を高い給料で引き抜くことがあります。

映像授業を主体にしている塾は、他の塾よりも講師の数が少なく、講師1人あたりにかけられるお金は高いです。そのため、映像授業を行っている予備校の給料は何倍も高く、講師は簡単にその予備校へと移ってしまうのです。

逆に、映像授業を撮って人気が出なかった講師はすぐに契約を切られてしまいます。その結果、映像授業を主体にしている塾では講師の入れ替わりが激しく、実力のある講師が常にいる状態になります。

このように、映像授業の講師には報酬が高いことから質の高い講師が集まりやすいです。講師から直に教えてもらうわけではありませんが、それでも映像授業の大きなメリットになります。

「一時停止」「巻き戻し」「倍速」などの機能がある

映像授業の最大のメリットとして、授業で「一時停止」や「倍速」などの機能を使えるメリットがあります。

ライブの授業を受けていると、講師の板書をノートに写すのに夢中になって説明を聞けないことがあります。しかし、映像授業であれば講師の板書を「一時停止」してノートに写せるため、講師の説明をしっかりと聞くことができるのです。

ここで、映像授業をうまく活用している人の例をあげましょう。

まず、講師が授業で話しているのを聞いて、ノートはとらずに理解することに専念します。内容を理解することができたら、映像を「一時停止」して内容を確認しながらノートを写します。

そうすることで、ノートを写すことと講師の話を聞くことが別々になるので、内容をきちんと理解できるようになるのです。また、講師の説明を1回聞いただけでは分からなくても、「巻き戻し」を使えば、もう1回講師の説明を聞くことができます。

さらに、講師の話すスピードを速くしても授業の内容が分かりそうであれば、「倍速」を使って映像を1.2~1.5倍速にすることができます。そうすることで、授業を予定より早く終わらせて、他の勉強に時間を使うことができるのです。

たとえば、90分の映像授業を通常の1.2倍速で受ければ15分早く終わるため、残った時間をその授業の復習に回すことができます。他にも、複数の授業を1.2~1.5倍速で受けることで、通常の人よりも多くの授業を受けられるのです。

このように、映像授業の「一時停止」「巻き戻し」「倍速」といった機能を使うことで、内容の理解を深められます。このメリットをうまく応用すれば、学習効率をグンっと高めることができるのです。

映像授業のデメリット

ここまで映像授業のメリットについて紹介してきましたが、次に映像授業のデメリットについて紹介します。

眠くなりやすい

映像授業はライブの授業と違って緊張感がないため、どうしても眠くなりやすいデメリットがあります。ライブの授業では目の前に講師がいて、その講師と生徒の間にコミュニケーションがあるので授業に緊張感が出てきます。

しかし、映像授業では一方的に講師の説明を聞くだけなので、どうしても授業に緊張感がでません。そのため、映像授業を受けているとどうしても眠くなってきてしまうのです。

かつて私が働いていた予備校では、映像授業中に寝ている生徒がいないか確認するため、1時間に1回教室の見回りを行っていました。実際に見回りにいくと、どんな時間であっても必ず3人以上の生徒が寝ているのを見かけました。

特に平日の20:00~22:00の間は、部活の練習を終えて疲れている生徒を起こさなければいけないことが多かったです。彼らも起きて授業を受けようとはしていましたが、部活の疲れと緊張感のない映像授業によりいつの間にか寝てしまうのでした。

このように、映像授業は映像を見て授業を受けるスタイルのため、眠くなりやすいデメリットがあります。先ほど、メリットとして映像授業の「倍速」の機能を紹介しましたが、映像授業中に寝てしまうようではそういったメリットも意味がなくなってしまうのです。

実際に人に教えてもらわないとダメな人もいる

映像授業を受けてみて、実際に人に教えてもらわないとダメだと感じる生徒もいます。

特に、前に通っていた塾が個別指導塾だった人は注意が必要です。個別指導塾では、基本的に講師と生徒がコミュニケーションをとりながら授業が進んでいきます。

一方で、映像授業には生徒と講師の間にそういったコミュニケーションがないため、個別指導塾に通っていた生徒は映像による講師の一方的な授業に慣れないのです。

実際、個別指導塾で教えている講師の目線から見ても、生徒によっては映像授業に合わないだろうと感じる生徒はいます。

たとえば、講師の説明を聞いて自分で疑問に思ったことをすぐに質問してくる生徒がいます。こういった生徒は、疑問に思ったことが解決しないまま次の内容に行くことを嫌がるのです。講師が説明したことに対して疑問をもつことは決して悪いことではありません。

しかし、映像授業ではその場に講師がいないため、生徒は疑問に思ったことをすぐに解決できないのです。そのため、授業で疑問に思ったことをすぐに解決したい生徒には映像授業は向きません。

このように、前に個別指導塾に通っていた人は映像授業に慣れない可能性があります。個別指導塾に合っていると感じる人は、映像授業の塾に通う際には映像授業との適性について注意しましょう。

授業を欠席しやすい

映像授業は自分の好きなときに受けられるメリットがありますが、逆にそれがデメリットになる場合があります。映像授業は授業を受ける時間を自分で自由に決められるため、裏を返せば授業を簡単にサボれてしまうのです。

さらに、ライブの授業と違って映像授業は欠席しても授業についていけるので、授業を欠席することのハードルが低くなっているのです。

実際、かつて働いていた予備校では、きちんとした理由なしに授業を休む生徒や、授業を受け忘れる生徒が多くいました。そのような生徒は、自分で勉強を進めることができず、言われて勉強をやるタイプの生徒が多かったです。

たとえば、年間で100コマ以上の授業をとっていたにも関わらず、そのうちの10コマしかやらなかった生徒がいました。この生徒は部活がアメフト部で、たしかに部活は忙しかったものの、何かと部活を理由につけて授業を休んでいました。

しかし、授業を休んだときに彼の家に電話するとだいたい彼は家にいたため、彼が授業をサボっているのは確実だったのです。

このように、映像授業は自由に授業を受けられるがために、欠席しやすくなるデメリットがあります。やる気のある人は問題ありませんが、人から言われないと勉強できないようなタイプの人は注意が必要です。

まとめ

以上が、映像授業のメリット・デメリットになります。映像授業には授業を受ける時間が自由で、質の高い講師の授業を受けられるメリットがあります。さらに、映像授業ならではの「一時停止」などの機能を使えば、ライブの授業以上に密度の濃い学習をすることができるのです。

その一方で、映像であるがために眠くなったり、講師から一方的に説明を受けたりするデメリットがあります。また、授業を自分の好きなときに受けられるため授業を欠席することのハードルが低いです。

映像授業を主体にしている塾を検討する際には、こういった映像授業のメリット・デメリットを頭に入れておくことが重要になります。

そのうえで、映像授業をまだ受けたことのない人は、積極的に塾の体験授業を受けに行くことをおススメします。映像授業を実際に受けることで、「一時停止」などの機能がどれだけ優れているかや、映像授業の眠くなりやすさといったメリット・デメリットがより分かるはずです。

今回紹介した映像授業のメリット・デメリットを確認しながら、映像授業の体験授業を受けることで、本当に自分の学力を伸ばせる塾なのか見極めていきましょう。

 

映像授業のメリット

  • 授業を受ける時間が自由
  • 講師のレベルが高い
  • 「一時停止」「巻き戻し」「倍速」などの機能がある

 

映像授業のデメリット

  • 眠くなりやすい
  • 実際に人に教えてもらわないとダメな人もいる
  • 授業を欠席しやすい

受験勉強を始めようと思って、塾・予備校を調べてみてもどこの塾が自分に合っているのかって分からないですよね?

実は、大学受験で第一志望校に合格するためには、どこの塾・予備校に通うかはそこまで重要ではありません。

というのも、100%合格させてくれる塾・予備校などこの世に存在しないからです。

むしろ、その塾・予備校の授業やシステム、スタッフを使ってどれだけ質の高い学習習慣を身に付けられるかに合格はかかっています。

私は、過去に大学受験の塾・予備校2社で、生徒に指導を行ってきました。その中で、志望校に合格した生徒は皆例外なく、塾・予備校を使い倒すことで、質の高い学習習慣を身につけている人達でした。

彼らは、塾の自習室に毎日通ったり、分からないところを徹底的に講師に質問したりするなど、塾の費用以上に塾に価値を見出していたのです。

ただ、これは塾・予備校にそういった質の高い学習習慣を身につけられる環境があってこその話になります。

第一志望の大学に合格するためにも、まずはどの塾・予備校でどんな授業、どんなサービスを行っているのかを知ることは重要です。それを頭に入れた上で、ここでなら質の高い学習習慣を身につけられると思える、自分に合った塾を選びましょう。