毎日のように部活の練習や試合があって、部活の休みが月に2、3回しかないようなブラックな部活に所属している人は受験勉強との両立が大変だと思います。そういった人の中には、部活と両立しながらでも塾や予備校に通った方がいいのではと考えている人も少なからずいるはずです。
私はこれまで大手予備校や個別指導塾で1000人以上の生徒を見てきて、そういったハードな活動の部活に入っている人も毎年指導してきました。しかし彼のほとんどは、部活とうまく両立させながら通うことができませんでした。
実際ほぼ毎日部活があるような人は、塾・予備校と両立していくのは難しいため、引退してから通った方が良いです。
ただし、部活と塾が両立できないと言っているだけで、受験勉強自体は部活と並行しながらやっていくことができます。
今回は、部活で忙しい人が塾・予備校に通ってはいけない3つの理由と、塾に行かない間にどのように受験勉強をしていけばいいのかについて紹介していきます。
休みなしで部活がある人が塾に通うべきでない3つの理由
部活で疲れて授業中眠くなってしまう
1つ目の理由は、部活の疲れにより塾・予備校の授業で眠くなってしまうからです。
部活が終わった後に授業を受けると、当たり前のことですが疲労のために眠気に襲われやすくなります。眠い状態のまま授業を受けても、授業の内容を理解することはできないので、思うように学力は伸びません。
実際私が以前働いていた予備校でも、忙しい部活に所属していたために授業中眠くなってしまい、うまく両立できていない生徒がいました。
彼女は毎年全国大会に出ている強豪のチアダンス部に所属しており、毎日朝早くから放課後遅くまで練習をしていました。それでも必ず20:00頃には予備校に来て1時間半ほど勉強するような真面目な生徒だったのですが、部活の練習の疲れで授業中によく居眠りをしていました。
おそらくこのような経験は、忙しい部活に入っている人であれば、学校の授業で体験したことがあると思います。結局ほぼ週7も部活動があると、塾や予備校に行って勉強するにしても疲れがたまって眠くなってしまうのです。
さらには、予備校の勉強も部活も中途半端になってしまい、逆に予備校に通っていることが負担になってしまう可能性があります。
例に挙げた生徒のように、忙しい部活に所属していると授業を受ける体力は残っていないことがほとんどです。塾の授業で眠くなってしまい、受験勉強が中途半端になってしまうのであれば、部活引退後に塾・予備校に通った方がいいでしょう。
通塾にかかる時間がもったいない
2つ目の理由は、通塾にかかる時間がもったいないからです。普段、部活で忙しくなくて、無理なく通塾できるのであれば、通塾時間を差し引いても塾・予備校に通う価値はあります。
一方、ほぼ毎日部活があるような忙しい人にとっては、通塾時間によって普段の少ない勉強時間がさらに少なくなってしまいます。
たとえば、90分の授業を受けるために片道15分かけて塾に通っている場合、通塾にかかる時間が往復で30分もかかり非常にもったないです。
もし週2回塾に授業を受けにいったら、通塾による時間のロスが1週間で60分できます。つまり、塾に通わなければ、1時間多く勉強時間を確保できることになるのです。
ほぼ週7で部活があるような忙しい人からすれば、その1時間分は貴重な勉強時間になります。もちろん、その1時間を削ってでも受ける価値のある授業もあるかもしれませんが、英単語を覚えるなどの自習にあてた方が効率的に偏差値は伸びます。
週2日ほど部活の休みがあって家で勉強する時間も取れれば問題ありませんが、部活が忙しくて塾・予備校に通うだけで大変な人は、自分で勉強した方が逆に学力を上げられるのです。
部活と塾と学校の3つを両立できない
3つ目の理由は、部活と塾以外に学校の勉強も絡んでくるため、その3つを両立することが難しいからです。
テストや課題がなければ、学校の勉強を差し迫ってやる必要はないので、部活メインの生活でも問題ありません。しかし、定期テスト前などの学校の勉強を絶対にしなくてはいけないときに、この3つの両立ができなくなります。
忙しい部活に所属している生徒のよくある例で、定期テスト前になって学校のテスト勉強をするために塾の授業を休むことがあります。
休んだ分の授業は、ライブ形式の授業であれば振替はできませんし、振り替えのしやすい個別指導や映像授業の塾でも部活の休みがないと難しくなります。テストが終わるとすぐに部活が再開され、部活の練習などで授業を振替える余裕がなくなってしまうからです。
休んだ授業を振り替えられないと、授業についていけなくなったり、授業の進度が遅くなったりするため塾・予備校に通う意味がなくなってしまいます。
学習塾に通わない間にやるべきこと
ここまで、ほぼ休みなしの週7で部活がある人は部活を引退後に塾・予備校に通った方が良いと説明してきました。しかし、部活が忙しければ受験勉強をしなくて良いわけではありません。
部活がどんなに忙しくて塾・予備校に通えなかったとしても、その間に少しでもいいので毎日勉強する習慣を受験に向けて身に付ける必要があります。
毎日勉強する習慣を身に付けておかないと、部活引退後の受験勉強でいきなり長時間の勉強に耐えることはできません。
これは、朝遅い時間に起きている人が急に早起きの習慣をつけられないのと同じです。
たとえば、毎朝8:00に起きていた人が、次の日から毎朝5:00に起きようとすると、ほとんどの人は寝坊してしまいます。今までよりも早起きのため、新しい生活習慣に体がついていかないからです。
一方で毎朝6:00に起きていた人なら、8:00起きの人と比べてちょっと頑張るだけで毎朝5:00に起きられるようになると思います。
このように、勉強することも朝早く起きるのと同じで、部活をやりながら毎日少しの量だけでも勉強できれば、部活引退後もスムーズに受験勉強に移行できます。部活と両立しながら受験勉強を毎日やる習慣をつけておくことが、今やらなければいけないことです。
毎日練習があって帰りが遅かったり、部活の大会があったりして毎日受験勉強するのは難しいかもしれません。
しかし、どんなに忙しくて疲れていたとしても、5分だけでも良いので勉強するようにしましょう。数学の問題を1日1題解いたり、単語を10語覚えるだけでも、そのあとの受験の結果は大きく変わってきます。
「毎日ちょっとでもいいから受験勉強をする」よう心掛けることが部活引退後の本格的な受験勉強に向けて重要になるのです。
ここまで、部活で忙しい人が塾・予備校に通ってはいけない3つの理由と、塾に行かない間にどのように受験勉強をしていけばいいのかについて紹介してきました。
今休みもないくらい忙しいのであれば、塾に通わずに自分で勉強するほうが絶対に良いです。部活を続けながら受験勉強をすることはかなり大変なことですが、それをやり遂げれば志望校合格に近づくことができます。部活も全力で頑張ると同時に、志望校の合格も目指して毎日勉強していきましょう。
ほぼ休みなしで週7部活がある人が塾や予備校に通ってはいけない理由
- 部活で疲れて授業中眠くなってしまう
- 通塾にかかる時間がもったいない
- 部活と塾と学校の3つを両立できない
ほぼ休みなしで週7部活がある人がやるべき事
- 毎日少しでも良いから勉強して受験勉強の習慣を身に付けること
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